今週のキャラクタM 080514
[In the maze]
空を飛ぶことも、馬よりも速く進むことも適わなかったころの昔の話。
西に、武力でもって国土を広げ栄える国と、東に、国土の広さは遥か及ばぬが、
地の利と団結力でもって50年、互いに2代王が替わったのちも
その侵略に抗う国があった。
その地の利とは、両国をつなぐ急峻な山に挟まれた谷。
東国はそこに巨大な壁、「関」を築き、兵馬の進入を防いだのだ。
しかし、その50年の経過のうちに、西国の侵攻の他にも新たな危機が生まれる。
それは、金属、特に鉄の不足。武器、防具の整備が日毎に蝕まれ、
西国は東国の兵が裸になるのを待っていた。
そこで東国の王は、兵、民と共に、「関」の後方に岩壁、土壁を築き、
ある位置では空け、ある位置では囲み、ある位置では塞ぐ、
「迷路」を築き上げたのだった。
その途中にも執拗に西国は関を越えようと挑むが、ついに、
その迷路を越える西国の兵は現れることはなかった。
西に、武力でもって国土を広げ栄える国と、東に、国土の広さは遥か及ばぬが、
地の利と団結力でもって50年、互いに2代王が替わったのちも
その侵略に抗う国があった。
その地の利とは、両国をつなぐ急峻な山に挟まれた谷。
東国はそこに巨大な壁、「関」を築き、兵馬の進入を防いだのだ。
しかし、その50年の経過のうちに、西国の侵攻の他にも新たな危機が生まれる。
それは、金属、特に鉄の不足。武器、防具の整備が日毎に蝕まれ、
西国は東国の兵が裸になるのを待っていた。
そこで東国の王は、兵、民と共に、「関」の後方に岩壁、土壁を築き、
ある位置では空け、ある位置では囲み、ある位置では塞ぐ、
「迷路」を築き上げたのだった。
その途中にも執拗に西国は関を越えようと挑むが、ついに、
その迷路を越える西国の兵は現れることはなかった。
それから、200年の時が経った。
暴威を振るった西国は、相次ぐ地方の反乱を収めることができずついに崩壊。
小国が分立することとなった。
その中の最も西の果ての国に、旅を志す少女が現れた。
古今の地図を携えて、街道を、河を、時間が醸した荒れた道を超え、
東へ東へと道を進め、地図を書き改めていた。
その旅が進むにつれ、彼女がまだ書き改めていない地図が減っていく。
背嚢の奥にしまっていた最後の地図を初めて開いたとき、彼女は驚いた。
地図の右半分がなにも書かれていなかったのだ。
左半分には、左端には見覚えのある道、山を示す2つの線は、上下の
端から右に進むにつれ中央に近づき、その交点には「関」の門があった。
門の鍵は質の悪い鉄製でひどく錆付いており、彼女の力でも、ハンマーのひと叩きで壊れた。
門の開くといきなり壁、しかし右の一方だけ道がある。馬も通れぬ狭さだ。
まっすぐのようで、少しずつ左へ曲がっている。外の陽光より、ランプの
光が頼りになったころ、十字路が見えた。
ここから彼女の、これまで受けた中でも最も困難な、地図の記述が始まる。
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などというバックストーリーを、絵を描いてから考えました。
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